お疲れ様です。堺です。
2ちゃんねる開設者のひろゆきこと西村博之さん。近ごろは生配信でのスパチャ(いわゆる投げ銭)収益が月間6000万円を突破し、テレビでも論破王などと評される等、ある種「時の人」となっていますね。
そういった中で、このような批評はあまり目にしませんが、私自身は彼の配信の状況を見ていて「何事も継続が力」の象徴的事例だな、という印象を抱いています。
他方で相対するように、昨今の世間の風潮、特にキャリア論などで「嫌ならすぐ辞めるのが正しい」、「無理して継続する必要はない」的な意見をSNSやニュースなどを中心に社会への浸透を色濃く感じさせます。
今回は、こういった一見何ら関係ない2つのアイテムから、継続努力に関する対立軸を抽出して論じてみたいと思います。
◇目次
ひろゆき氏の生配信、実は10年以上の歴史。継続と成果の象徴的事例では。
ひろゆき氏の動画をGoogleで検索すると、遅くとも2010年には現在と同じようなスタイルで、コメントと会話するスタイルの生配信を行っていたようです。
今でこそ一度生配信を始めれば100万人超が集まるコンテンツとなっていますが、当時は一般コメントを相手に、規模も今と比べればひっそりとやっています。
現在の多額の投げ銭が目を引く彼ですが、その実はこういったコンテンツ配信の継続の結果がたまたま実を結び、一つの事業として成長していったのではないでしょうか?
(ご本人としては事業化するつもりすらなかったのかもしれませんが)
継続と試行錯誤をすることで、自ずと何かの節目が来る
このように、ひろゆき氏が生配信で見聞を集め始めたのがここ3~4年くらいかと思いますが、背景にはその倍以上の期間を同じスタイルで継続してきた実績があったのです。
そこにはいくつか要因はあったと思いますが、大きな節目になったのはここ数年におけるYoutubeのプラットフォームとしての爆発的成長、クリエイターによる収益化の流れではないかと思います。
この潮流に以前からのスタイルを載せたことで一大事業として実を結ぶ結果となったのではないでしょうか。
特に無形商材(コンテンツや労働力、スキルなど)は、継続と努力がなければ評価されにくい
現在の一点だけ見ていると、ひろゆき氏はたまたま運良く波に乗ったかのようにも見えますが、逆にこういった流れはひろゆき氏が生配信を続けていなければ起こり得なかったと捉えると、また違った側面が見えてきます。
こういった無形商材を扱う事業・商売(コンテンツや労働力、スキルなど)は目に見えないものを扱う分、世間に評価されるのに時間がかかる傾向があります。
評価されるに十分な継続と努力(試行錯誤)、そこに外的要因の変化が組み合わさり、初めて事業として成立するものと理解するべきであり、ひろゆき氏の事例はこの好例であると考えています。
筆者の独立経緯も、継続によって節目が訪れた
手前味噌な話ですが、私自身も2020年7月というコロナ禍の初頭にそれまで勤めていた会社を退職し、経営コンサルタント・IT技術者として独立しました。
それまで約8年にわたりBtoBのアドバイザリー業を続けてきており、またITに関してはそれ以上の期間独習を続けてきていました。そんな中でコロナ禍も重なりテレワーク全盛の時代に突入した時、自然と「一人でもフルリモートで仕事していけるな」という確信が訪れ独立を決意したものでした。
副業界隈では「継続しなければ成果は出ない」が当然となっている
昨今では、大企業のリストラや終身雇用崩壊などを背景に、無形商材を扱う副業が流行しています。
例えばブログ、Youtubeクリエイター、プログラミング、マーケティングコンサル、Web制作などなど。これらに関して、どの経験者もそろって口にすることが「続けなければ成果が出ない」という事実です。
前2つは世間にコンテンツが浸透するまでの時間がかかりますし、後者のスキル系に関しても生半可な勉強をした程度では事業としてなかなか成立し得ないのです。
この様に、何らの継続と努力なしにお金をもらえたのは、これまでの成長社会におけるメンバーシップ型雇用の中での話であり、その埒外においてはこういった厳しい荒野が広がっているのです。
「嫌ならすぐ辞めるのが正しい」、「無理して継続する必要はない」は半分誤りである。戦略的撤退か否か。仮に単なる逃げでもネクストアクションを起こせ。
新卒社員がすぐ辞める、嫌なら継続する必要はない。いわゆるZ世代の本格的な社会進出と共に、そんな意見がSNSを中心に持ち上げられる傾向が強くなっています。
もちろん嫌なパワハラ上司に心を病む、あるいは無駄なことに時間を費やすといったことになるくらいならさっさと逃げるべきです。
しかしながら上記で見たように、何事も継続しなければ成果が出ないことは、今も昔も変わりませんので、逃げている限りどんどん悪い方向に転がりながら年齢だけ重ねる結果になってしまいます。
肝心なことは、戦略的撤退か否か、ということ。
「このままでは命が危ないので退く」。あるいは「別の道に進み事をなすべきだ」。そういった戦略を持った撤退であるか否か。
仮に逃げだったとしても、次の作戦を考え、具体的なネクストアクションを起こしていくことが非常に重要だと思います。
社会全体が貧しくなる日本。どこかで継続しなければ、リキいれなければ、みんなと一緒に貧しくなる。
それでも日本全体が豊かになる局面であれば、多少さぼっていても、逃げ癖があってもそれなりの生活ができたでしょう。しかしながら、昨今の日本は急激な勢いで少子高齢化に突き進み、給与水準も数十年上昇せず、今後ますます貧しくなる方向に傾いていく様相です。
そんな中では、いくつかの職を転々とするジョブホッパーであったとしても、どこかで気合い入れて継続していかなければ、本人は貧しくなる一方となってしまいます。
逆に言えば、このような衰退の局面にありながら「逃げこそ正義」という安きに流れる風潮が加速すれば、日本全体の競争力を更に削ぐ要因になるのではないかとさえ危惧しています。
継続と努力ができる仕事に巡り合うためには、経験が重要
燃えられる仕事、好きな仕事に出会える人の方が少数派で、大抵の人は嫌な仕事をしてサラリーマン人生を終えるというのがこれまでの風潮でした。
しかしながら、ここ数年はSNSも発展し、より多くの人の考え方や生き様に触れることができる時代が到来しています。
こういった刺激を受ける中で、自分の天職を見つけられる人はより増えていくのではないでしょうか?
あるいはリアルで何かを見聞しに行くことも価値があるでしょう。いずれにしても、色々な経験をして色々知ることが、自分の天職を広くしてくれるはずです。
「石の上にも三年」を勧めているわけではない
誤解のないように申し上げておきますが、私としては「石の上にも三年」と勧めているわけではありません。
まずもって「石」をきちんと選ぶべきですし、「石」が違うとおもったらさっさと次の石を探しに行くべきです。
ただ、石を乗り換える判断が早すぎないか?という点だけは自身で振り返るべきだと思っています。
自分のためになる、今後の糧になる、あるいは可能性があると少しでも思える石であれば、3年とは言わずともせめて半年とか1年くらいは座ってみて、その後の身の振りを考えてみてはいかがでしょうか。
結び:評価は色々ありますが、個人的には見習っていきたい
ひろゆき氏については、これだけ露出していれば様々な評価が付き当然だと思います。
私個人的には、今回取り上げたようにさすがに色々見習わせていただきたいポイントがたくさんあるように思えます。
私の感想を色々述べてしまいましたが、読者のあなたはどのように思いますでしょうか?ぜひ色々馳せていただければと思います。
今回もどうもありがとうございました。
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