【炎上する人事アカウント】
特別な権限は目を曇らせ、リテラシの未熟さを忘れさせる?という話

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お疲れ様です。堺です。

ここのところ妙に目につく、Twitter上での人事担当者アカウントの炎上。

なかなかに難しい問題である一方、一定のパターンがあるように思いますので、これを機に深掘りしてみたいと思います。

(大いに「どの口が言う」案件だと思いますが、それでは議論にならないので筆を進めてみます。)

リスクが浮き彫りとなる人事担当者の発信活動

人事担当者の発信活動は、応募者の親近感などの面でメリットがある一方、ここのところ相次ぐ炎上で、そのリスクがかなり高いことも浮き彫りになっています。

特に上場企業においては、今後の順調な採用活動を前提として高い株価が付いている会社も、発信に積極的な業種(ITなど)では少なくありません。

その採用活動の要である人事担当がSNSで燃えたとなると、もはやその担当者周辺のみならず、自社株を持つ同僚やステークホルダーへも影響が波及する、ガバナンス上の一大事となってしまいます。

個人的な採用ポリシーは胸にしまっておけという話。発信すれば応募者の心に突き刺さる。

問題となる炎上の種類にもよりますが、最近よく見かけるのは、採用担当自身の採用ポリシーに関するぶっちゃけトークや、自身の信念のようなものをつぶやいたところ、世間の標的となってしまうケース。

これが起こると、応募者は嫌でもその発言がその会社自体のポリシーであるかのように感じてしまい、採用活動にも直接的影響を及ぼします。

その担当者が合否全権を握っているのならミスマッチを防ぐ手立てとしたギリギリいいかもしれないですが、多くの場合はそうではないはずです。

応募者としては自身の人生の岐路に立つセンシティブな状態に置かれています。人事担当者としてはそのようなカウンターパートをよく意識した発信が求められると言えます。

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権限を得て何者かになったかのような錯覚+リスク管理リテラシの未熟さ+世間のやっかみ→炎上

人事担当の炎上案件は、昨今始まったわけではなくそれなりの歴史があります。ただ、類型としては以前はやや違ったものだったように感じます。

具体的な言及は避けますが、多かったのは応募者に対して高圧的態度を取り、それが世に出回ってしまうというパターン。

この背景には、いわば権限に溺れ感じさせる万能感と、それに隠れるリスク・リテラシの未熟さにあるのではないか、と思います。

人事担当者の心に芽生える、特有の万能感?

応募者の合否、ひいては人生を左右する立場にある人事のポジションは、万能感や特別な権利を感じてしまうことも、人間心理としてよく分かります。

但し、実際としてその権限は、企業内の役割分担の一翼として割り当てられているに過ぎません。

目の曇りを取り払えば、目の前の応募者と自分が何ら変わらない立場にいることに気づくはずです。

この曇りが、リスク感覚を狂わせ、あるいはリスク管理能力の未熟さを忘れさせ、炎上に至る暴走に発展するように思えます。

人事担当は、世間からやっかみを受けやすい

世間から、特に応募者にとっては、運命を決める相手も見られていることは間違いなく、腹に一抹を抱える方も少なくないのではないでしょうか。

こういったセンシティブな矢面に立っていることをよく自覚した上で、発信活動に取り組むべきポジションであることを強く感じさせます。

炎上からの再起のため、自己の誤りを認めて表明する

何か間違えたら訂正してお詫びするのが当然ですが、そう中々に実行できないのが人間心理。

とはいえ、炎上に向き合うには結局これが一番いいのかなと、世間一般の炎上案件を見ていて感じます。

いざ自分の身に降りかかった時にキチンと出来るかわかりませんが、胸に刻みたい教訓だと思います。

これから開設する人事アカウントは、こういったリスクを承知する必要がある

社名や氏名を表示して運用するアカウント全般に言えますが、こと人事アカウントに関しては特有の注意点があることが分かりました。

担当者自身が開示している以上、「発言は所属組織の意見ではありません」などと謳っても効果がないことは、昨今の流れでも自明であります。

誰しもがSNSに参加する時代、経営者サイドとしてはキチンと規定を整理し、原因や対処法なども含めて運用していくことが求められると言えましょう。

結び:書いてみたものの、明日は我が身だなぁ、という。

SNSの活用は、昨今のPR活動では欠かせないだけに、炎上のリスクとも常に隣り合わせだな、と感じさせます。

大切なことは、客観的に自分の発言がどう見えるのか。相手はどういう立場なのか。その辺りをよく考えることでしょうか。

答えのない問題ではありますが、善処してSNSと上手く付き合っていきたいものです。

今回もありがとうございました。

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