【名刺・看板の書き方】
中小企業なら「何屋さんか?」は必ず書くべし!

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(最終更新日:

お疲れ様です。堺です。

独立開業するときや、はじめて社員を雇ったときなど、「名刺やお店の看板に何を書くべきだろう?」「何を書けば効果的なんだろう?」って迷いますよね。

私自身もスモールビジネス運営者であり、更に様々な中小企業のコンサルティングを経験する中で、この様な問いに応える名刺・看板のラインティングで守るべきただ一つの原則がタイトルの通りであるに気づきました。

一見当たり前のようでありながら、世の中を見渡すとほとんど実践されていないことが分かります。それはなぜか?や、具体例も含めて検討していきます。

名刺や看板のライティングで、ただ一つの重要原則。「あなたは何屋さんですか?」を伝えるべし、ということ。

いまあなたが持っている、あるいは制作中の名刺や看板のデザインでは、何が一番目立っていますか?また、何を伝えていますか?

もしかして、社名、役職、連絡先しか書いていない名刺や、店名しか書いていない看板になっていないでしょうか?

そのような、固有名詞中心の表示が通用するのは、その名前が一般に浸透している大企業や中堅以上の企業までと認識するべきです。

まだ無名ともいえる企業が少しでも売上を作るためには、固有名詞などよりも「あなたが何屋さんなのか?」がその狭いスペースの中で的確に伝わるようにしなければなりません。

もちろんブランド戦略として社名・店名を打ち出していく局面はあるとは思いますが、それはある程度ビジネスがスケールして以降のステージであると心得ましょう。

典型的な名刺デザインの例。社名やロゴなどは伝わりますが、「何屋さんなのか?」がわかりません。このラインティングでオッケーなのは、「田中商事」が何屋さんなのかが世間に浸透している場合だけです。
典型的な名刺デザインの例
同じく典型的なお店の看板デザインの例。かろうじて「何屋さんか」は書かれていますが、ロードサイドにこの様な看板を設置すれば、字が小さく見過ごされる可能性大です。強調すべきところを誤っています。
同じく典型的なお店の看板デザインの例

大手・有名企業のマネはNG。中小企業には中小企業の戦略がある。

以上のような例をみて、どのように感じますか?

仮に「田中商事」や「きさらぎ」が全国でよく知られている名門企業であれば十分に効果的な名刺といえるでしょう。

しかしながら、そうではない会社がこういったデザインを真似して使用しているとすれば、残念ながら少なからずビジネスチャンスを失っているはずです。

こういったデザインは、名が通っている大手企業でのみ通用するものであり、中小・無名企業には別に相応の生存戦略があると心得る必要があるでしょう。

上記の例を手直ししてみる。少しの工夫でビジネスチャンスは大きな差。

この様に、中小企業は社名や商号が十分に浸透していないため、名刺交換や看板を見られた際に、「何ができる人なのか?」「何を売っている人なのか?」をキチンと伝えることが非常に大切です。

もちろん名刺交換の場であれば口頭での説明機会はありますが、一見だけの場合は特に相手の記憶に残らない可能性も十分考えられます。

また、場によっては名刺は相手に渡せる唯一の紙面なのに、その紙面であなたのビジネスの説明記載をわざわざ省く必要はあるでしょうか?

これは重大な機会損失といえます。

田中商事を細部手直し。文字が多くなり、「洗練されている感」は低下しましたが、この名刺を取っておいてもらえれば、ふと輸入美術品が必要になったときに連絡をもらえそうです。
田中商事を細部手直し
和菓子処きさらぎも細部を手直し。「何を取り扱っているか」を大きく表示し、ドライバーからの視認性を改善しました。こちらも余白が減りデザイン性は低下しましたが、得意種目の「どら焼き」好きなドライバーには魅力を感じさせる看板になったはずです。
和菓子処きさらぎも細部を手直し

名刺・看板は、顧客へのプレゼン資料である

以上の手直し案はいかがでしょうか?カッコよさの面では劣っていますが、中小企業にとっては、洗練されているか否かよりもビジネスチャンスが必要であるはずです。

そして社名・店名が世間に通っていなければ、名刺や看板で強調して表示しても無意味といえます。

それよりも、顧客層によりビジネスを認知してもらえるようなデザインを心掛けるべきでしょう。

たかが名刺、されど名刺。せっかく顧客候補に渡せる紙面・見せられる看板である以上、それは連絡カードである以上にプレゼン資料であると心得る必要があります。

ちなみに私自身の名刺デザインでもこの原則を大切にし、自身のビジネス種目を強調して表示しています。余白が少なくスマートさはないですが、自己のビジネスの認知度向上を優先しています。
ちなみに私自身の名刺デザインでもこの原則を大切にし、自身のビジネス種目を強調して表示しています
また、裏面には実績と問い合わせ方法を掲載しています。表裏で一つの営業用資料として機能するような造りとしています。
また、裏面には実績と問い合わせ方法を掲載しています

私は上図のような名刺を使っていますが、実際に提示してみると、別途の事業案内を出すまでもなく自分の仕事を紹介できるのでとても重宝しています。

名刺限定、顔写真の掲載も効果アリ

顔写真の有無については名刺制作において議論になることが多いですが、私の意見としては「できれば掲載すべき」と考えています。

ホームページなどでも同様で、相手が連絡しようかしまいか迷ったとき、顔写真が掲載している方・掲載していない方では前者を選んでしまいがちなのが人の心です。

それだけ顔写真の効果は、相手の心理的ハードルを下げるうえでの重要要素となりえるはずです。

有名企業であれば、社名だけの名刺・看板でも良いが、工夫の余地はある

ここまで独立開業者などを主眼に置いた中小企業向けのライティング術を中心に書いてきましたが、名前が十分浸透している有名企業であれば話は別です。

それは名前やロゴを表示するだけで、「何屋さんか」が十分伝わるからです。

とはいえ、それでも「具体的に何をしているのか」「名刺を持っている本人はどういう仕事をしているのか」という面では、こういった企業であっても工夫の余地は大であると思います。

実際、様々な有名企業の名刺を見ていると、裏面などに具体的に何の仕事をしているのか?などの主要事業の説明が並んでいる場合が多いように感じます。

(ちなみに)なぜ多くの店舗・中小企業オーナーは、この重要原則を実践できないのか?を考察

残念ながら、世の中を見渡すと、多くの名刺・看板はこの記事で説明したような「何屋さんかを必ず伝える」ライティングが実践できていないように見受けらます。

何故でしょうか?それは恐らく、気づかないうちに前述のように大手企業の真似をしてしまっているのではないでしょうか?

大々的に広告を打てる企業は資本力がある大企業に限られていますし、そういった企業は会社名をアピールするブランド戦略を採っていることが多いです。

そういった戦略の一端が名刺や看板にも表れており、いわばそういったブランド戦略との両輪により「店舗名・会社名アピールをする看板・名刺」が運用されているのです。

それを見透かさず、中小企業が安易に真似してしまっては片輪不足で走行するも同然です。

独立開業する人などで、大手企業の社会に慣れている人などは、特にこの様なミスをしないように要注意といえます。

結び:名刺・看板はビジネスチャンス創出のための超重要資料。ビジネス規模が小さい会社こそ軽視できない。

社名・店名を強調表示したいというのは、同じビジネスオーナーとしての思い入れの面からよく分かります。

しかしながら、純粋にビジネスの存続可能性だけに焦点を当てると、強調すべきはそこではないと気付くはずです。

ぜひこの記事を参考に、ビジネスステージに応じて的確なライティングを進めていただければと思います。

今回もご精読いただきどうもありがとうございました。

類似した方向性の過去記事ご紹介

今回は「情報伝達の中心はデザインではなくテキストである」という主張を中心に論理展開しましたが、同じようにホームページ制作についても同じ観点で記事にしています。是非ご参照ください。

関連記事:【後悔しない会社ホームページ開発依頼】制作業者とのやり取りにおける注意点を解説

2022/1/22追記:名刺管理ソフトで読み取り可能なのか?という点について

本記事に関する後日のご意見の中に、名刺管理ソフトでの自動読み込みは大丈夫なのか?というものがありました。

確かに、自身の連絡先を登録してもらえないと、機会損失に繋がりかねないので重要な論点だと思います。

私の名刺で、Sansan社が提供するEightというアプリ(iOS版)で実験させていただきました。その結果、有名なソフトであれば、私のような書き込みが多い名刺でも対応してもらえることがわかりました。

読み込み実験結果。他の名刺で実験した場合と同等の結果が得られることが確認できました。(住所は、私が確認した範囲では、他の名刺でも自動読み取りされないケースの方が多かったです。)引用:iOSアプリ「Eight」(Sansan, Inc.)より、スクリーンショットを取得。
読み込み実験結果

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