BIツール、「ツール導入すれば劇的に変わるはず」という想いの罠にはまり、導入前に本来検討すべきことが疎かにながちです。(特に導入検討会議では雰囲気に流されるので要注意!理論武装しましょう!)
その結果、導入しても使いこなせないまま何となく月額費用を払っている会社が多く、残念に思っています。
今回は、そのような会社が少しでも減ればと思い、「これを検討スルーすると失敗する2選」を解説したいと思います。
◇目次
【失敗しないBIツール導入】導入以前に検討するべきこと2選+α
「とりあえずツール」は無くしましょう。検討すべきこと2選は次の通りです。
- 世の中には多少学習すれば無料かつより柔軟・一般的なITツールがたくさんある。社内にそれらの扱いに長けた人物はいないのか?
- 多くの人が慣れ親しんだエクセル自体が、超強力なBIツール。果たしてエクセルの力をきちんと引き出せているのか?
また、BIツールを導入しても、使用方法の学習は必要であり、担当者が勉強をサボれるわけではないという点も非常に重要であり、認識しておきべきです。
それぞれ詳しく述べていきます。
BIツールは「コード書くスキルがない人でも、スキルがある人と同じようにデータ処理できますよ」というもの
データ処理のスキルとして可搬性が高いSQLやPythonなど、誰でも無料で入手可能で、取り扱い方法もネットに多数掲載されているものがたくさんあります。
個人的経験として、これら無料利用可能なスキルと複数のBIツールのいずれも使用してみると、できることはほぼ同等か、前者の方が柔軟な分上手とも言えると考えます。自動化可能性、処理能力ともに遜色ありません。
オフィスワークで求められる情報スキルの具体的な内容に関しては、本ブログでは関連記事がありますので、ぜひそちらもご覧ください。
導入者自らこれらスキルを身に着けるのがキツイということであれば、社内にこれらスキルを持つ人物がいないか探してみましょう。
ツールを入れたとしても使い方を勉強する人材が結局必要になるので、最初から可搬性スキルを持つ人材を抜擢したほうがはるかに効率が良いはずで、応用も効きます。
エクセルを使い倒せているのか?エクセルの力を侮っていないか?
BIツールというくくりで語るのであれば、エクセルこそが最も汎用的に使用できるBIツールといえます。「エクセルは時代遅れだから最新BIツール」というのは定番のセールストークですが、鵜呑みにしていませんか?
有料のBIツールにロックインされる前に、まずはエクセルをしっかり使いこなしましょう。少なくとも、数万行程度のデータが対象であれば、エクセル以上に効率を発揮するツールは存在しないといっても過言ではないと考えます。マクロやGASなどを使えば自動化も可能です。
エクセルに関して必要なスキルの具体的内容については、本ブログでは関連記事をすでに書いているので、是非そちらもご覧ください。
BIツールを導入しても、スキルの勉強はサボれない
これまでスキルありきの話をしてきましたが、BIツールも開発元が学習用動画やセミナーを提供していることからわかる通り、結局ツールを入れても使いこなす勉強からは逃れられません。
繰り返しになりますが、社内に代替スキルを持っている人間が隠れているのに、それを活用せずツールに突っ走るのは非常にもったいないといえます。
また、高度な分析をするには統計的知識は避けて通れず、「ツールがあるから何とかしてくれる」は幻想だと認識すべきでしょう。
参考:そもそもBIツールって何?って人向けに、簡単な解説
簡単に言うと、データの取り込み、加工、分析、レポート作成などの一連の分析の流れを自動化してくれるツールです。
大規模(数十万~)の高速処理や、機械学習や統計分析など高度な分析機能が付属していることが強みです。特に、毎月定型の分析を行うなどの場合、ボタン一つで同じ動作をしてくれるので便利に使うことができます(が、今回記事で紹介したアイテムたちでも同じことができるはずです。)
ここで具体的なツール名を出すことは避けますが、「BIツール」と検索すれば、代表的な名称が出てくると思います。
結び:要するに「とりあえずツール」はNGということ
実際に導入の営業を受けたり導入検討会議に出席した経験が何度かありますが、「ツール導入してみたい」願望にどうしても雰囲気が押し流されがちですので注意しましょう。
是非、今回の記事をご参考いただき、失敗しないBIツール導入を進めていただければ幸いです。
今回も有難うございました。
小規模ITシステムの構築ならお任せください
当社では、主に中堅・中小企業様向けに、「小規模IT構築サービス」を提供しております。
パソコンで動作する計算・ファイル作成ソフトや、オリジナルのスマートフォンアプリとクラウド基盤を組み合わせた業務効率化など、様々な形態の小規模・独自システムを開発します。
構想段階でも結構ですので、ぜひお気軽にお問い合わせください。また、こちらにパンフレットを用意しておりますので、ご参考いただけますと幸いです。